尾鷲市の梶賀の磯（榎本渡船など協賛）で6月21日、決勝が行われた。昨年12月からの予選（参加のべ４０００人）を通過した58人が参加、25cm以上のグレの1匹長寸で争われた。
ナナシの地磯に上がった大阪市の自営、大村信雄さん（56）が43.3cmの口太グレを釣り2年ぶり2度目の優勝。賞金20万円とトロフィー、副賞を手にした。2、3位にも楯と賞金が贈られた。
▽成績
1.大村信雄43.3
2.三好良造（河内長野市）41.5
3.村田久男（河内長野市）38.0
「優勝するとは思わなかったです。2回目だし皆んなに恨まれそう」。大村さんの喜びは、ごく控え目。初めて上がったナナシの地はサラシで、釣りにくかった。2位の三好さんとの場所替えになった午前9時頃、竿半分の際（3ヒロ)で仕留めたのが優勝魚だった。
「優勝してくるで」と家を出るとき、奥さんからクレームがついた。「お父さん、賞金は嫁に小遣いをやるとか、焼き肉代にとか言わんといてよ。生活費の足しにすると言うんよ」。奥さんの指示通り？にコメントした後、本人は苦笑い。「やっぱり釣り具を買うことにします」
友人の奨めで釣り始めたのが30歳。梶賀の磯でいきなり47cmのイシダイを釣り、底物の魅力に取り憑かれた。グレ歴は7年目。毎週のように梶賀通いをしている。大阪中央磯釣りクラブ所属。仕掛けは竿5m、道糸、ハリス3号、グレ針9号。
▽2位の三好良造さん（62）＝嘱託
「初の入賞。同じ磯で釣れるとはラッキーでした。賞金10万円の半分は家内に、あとは釣り具代です」
▽3位の村田久男さん（65）＝無職
「2度目の3位。5万円でクーラーを買います。5年前に優勝したし、全賞制覇へ残るは2位のみ」
